【2023年5月】草津市 一戸建て(空き家)売却相場・動向レポート
2023年5月更新版の、草津市の一戸建て(空き家)売却相場の最新動向についてまとめたページです。
1.草津市 4月の売却相場・動向の概要
草津市における、4月度の一戸建て(空き家)売却相場・動向データを解析して導き出した、主なトピックは以下です。
項目 | 2023年4月 概要 |
---|---|
売り時か? | 売り時です |
売却相場 (仲介) |
2,561万円 |
売却相場 (買取) |
1,793万円 |
価格動向 | 約18.7%下降 |
取引件数 | 7件 |
売れやすい特徴 | 駅徒歩20分圏内で115㎡以下 |
2.草津市 売却価格と売りやすい立地・条件の推移の分析
草津市の一戸建て(空き家)売却価格相場・動向の全体感の推移を分析してみました。
結論、平均的な価格のものから少し高額な物件まで幅広い取引があり、様々なタイプの物件に引き合いがあって売り易いという意味で、売り時と言えます。
加えて、売りやすい一戸建ての立地条件も特段大きな変化はなく、安定した状況です。
2-1.草津市で取引された一戸建て(空き家)のここ半年の売却(販売)価格相場推移の分析
ここ半年の売却(販売)価格相場の推移について月単位のグラフで整理しました。半年前に比べて価格が約11.8%上昇、先月比で約18.7%下降しています。
1月~3月と比べ売却価格相場が大きく下落している様に見えますが、物件の市場価値が落ちたわけではなく、㎡単価が高い物件から安い物件まで幅広い価格帯の物件が取引された結果、平均売却価格が押し下げられただけなので、深刻に捉える必要はありません。
草津市では、概ね土地面積は平均約153㎡、建物面積は平均約111㎡の戸建てを中心に取引されています。
1月と3月は建物面積が平均よりも広い物件が取引されたため、平均売却価格が押し上がりグラフが上に振れています。2月は土地面積・建物面積ともに最も狭い物件が取引されましたが、築年数が浅く、平均売却価格が押し上がりました。
一方で、4月は「土地面積・建物面積ともに平均値に近い物件」の人気が高くなりました。1月~3月と比べ売却価格相場が大きく下落している様に見えますが、草津市の半年間の平均売却価格約2,775万円と4月期の約2,561万円を比較すると、それ程大きく差がなく、平均的な推移に戻ったと考えられます。
このグラフからは読み取れませんが、取引された物件数は微増傾向を示しており、4月の下落は市況の落ち込みを示すものではなく逆に「様々なタイプの物件が売れている」という事を示していると考えられます。
2-2.草津市で売りやすい一戸建て(空き家)の立地・条件の推移の分析
草津市のデータから売れ筋の一戸建て(空き家)の立地・条件のデータだけを集めて、ここ半年とその前の半年間の条件を比較し、動向の推移をまとめました。
若干変動があるものの、状況に特に大きな変化はないと言えます。
特に4月は、駅徒歩20分圏内で115㎡以下の一戸建てに需要がありました。
立地・ 条件 |
ここ半年 | その前の 半年間 |
差 |
---|---|---|---|
駅徒歩 (平均) |
19.4分 | 17.53分 | 1.87分 |
広さ (平均) |
110.64㎡ | 114.92㎡ | -4.28㎡(-3.7%) |
最寄駅 | 草津(滋賀)/南草津 | 南草津/草津(滋賀) | - |
参照:国土交通省 土地総合情報システム
参照:レインズ
3.草津市 4月の売却相場・動向の解説
ここでは、4月の一戸建て(空き家)売却相場・動向を解説します。
以下3つのポイントを軸に、4月の一戸建て売却相場・動向について解説します。
- 先月比で成約件数は約16.7%上昇、売却価格は約18.7%下降。
- 4月は「4LDK/3,000万円以下」の物件が比較的多めに取引されました。
- 野路町の物件をお探しの方がいらっしゃいます!
3-1.成約件数・売却価格の動向を解説
成約件数は先月日で約16.7%上昇、売却価格は約18.7%下降しました。
先述の通り、4月は「土地面積・建物面積ともに平均値よりも狭い物件」の人気が高く、売却価格相場が平均的な水準まで下がりました。
狭い物件から広い物件まで、幅広い価格帯(㎡単価)の物件が取引されたためです。
3月と4月に売却された物件の土地面積・建物面積・築年数を比較すると下記の結果となりました。
立地・ 条件 |
3月 | 4月 | 差 |
---|---|---|---|
土地面積 (平均) |
141.75㎡ | 151.8㎡ | 10.05㎡(7.1%) |
建物面積(平均) | 116.4㎡ | 109.43㎡ | 6.97㎡(-6%) |
築年数(平均) | 14.1年 | 17.09年 | -2.99年 |
3月と4月の結果を比較すると、3月は建物面積が広く築年数が浅い物件の取引が活発で、4月は「建物面積が狭く築年数が古い物件」の取引が活発となりました。成約件数は4月のほうが多いものの、売却価格が下落しているのはこのためです。
特に「2,500万円以内の物件」がよく取引されていて、子育て世代・働き世代に特に需要があるファミリー向けの4LDKは人気があります。
草津市が子育て世代・働き世代から人気が高い理由は、主に「利便性の良さ」と「保育施設の充実」が挙げられます。
●理由1:「利便性の良さ」
草津市は、京都府や大阪府へのアクセスの便利さや琵琶湖をはじめとする豊かな自然環境が評価され、全国の「住みよさランキング2022」で第38位、近畿ブロックでは第3位にランクインしています。この注目度の高さからも、その魅力がうかがえます。
実際に「令和2年国勢調査」では、全国的に人口が減少している中、滋賀県は微増の傾向を示しており、特に草津市は子育て世代や働き世代からの人気が高く、滋賀県内で最も人口が増えている地域となっています。
●理由2:「保育施設の充実」
草津市は「子育てのしやすい社会づくり」に力を入れており、2年連続で待機児童ゼロを達成しています。
主な取り組みとしては、保育所定員の見直しや私立保育園の新設による定員枠の拡大、認定こども園の整備といった保育施設の整備の強化や、小学生を対象にした児童育成クラブも新規施設の公募を行っています。
また、令和4年と令和5年の「教育費」を比較すると、令和5年のほうが0.4%上昇しており、子育てに力をいれていることがわかります。
特に最近は、草津(滋賀)駅周辺の木川町・青地町、南草津駅周辺の野路町といった地域にある「駅徒歩20分圏内の物件」に人気が集中しています。
これは、子育て世代・働き世代の需要を満たした施設が近辺に存在していることが最大の要因となっています。
更に加えて、草津市民が通勤・通学で使う移動手段は、市内移動では自転車が37%・自家用車が34.1%の順に多く、市外移動では鉄道が45.3%・自家用車が45.2%と自家用車の利用割合が高く(「平成22年国勢調査」より)、草津は移動によく車を利用する地域です。
駅徒歩20分圏内には国道1号や国道8号などの主要道路が通っており、車移動のしやすさからも「駅徒歩20分圏内の物件」は選ばれやすい傾向にあると考えられます。
全体で振り返ると、4月の売却価格相場が下落した理由は「建物面積が狭く築年数が古い物件」の取引が多かっただけなので、利便性の良さの他、「子育てのしやすい社会づくり」等の取り組みを見るに市場は底堅く推移し、「駅徒歩20分圏内の物件」の人気も高く続くと考えられます。
以上のことから、草津市の戸建て需要は堅調で値崩れなく、幅広い立地・条件の戸建てが売り易い時期なので、現時点では「売り時」と判断しています。
今後の値上がりを期待して保持するのもひとつの手ですが、不動産価格は様々な要因で大きく変動するため予測することが難しいので、慎重に検討をしてください。
参照:東洋経済新報社「最新! 住みよさランキング2022」全国トップ50
東洋経済新報社「最新! 住みよさランキング2022」近畿・中部地区編
滋賀県「令和2年国勢調査滋賀県・人口基本集計結果について」
草津市「第二期草津市子ども・子育て支援事業計画の見直しを行いました」
滋賀県「待機児童の状況」
滋賀県「資料2 本県の自家用自動車保有率の状況」
草津市「第2章 地域と交通の現状と課題」
3-2.取引された一戸建て(空き家)の立地・条件の動向を解説
弊社が把握している、草津市内で取引された一戸建ての立地・条件を分析すると、特に「草津(滋賀)駅」を最寄りとする100~120㎡の4LDKで、3,000万円以下の駅徒歩20分圏内に位置する物件が人気でした。
子育て世代・働き世代の需要が高い4LDK以上の間取りの取引件数が他と比べて多いことが、特徴として挙げられます。
売却期間も6ヵ月以内に売却が決まることがほとんどで、取引が比較的活発に行われていることがわかります。
最寄り駅 | |
---|---|
草津(滋賀)駅周辺 | 4件 |
南草津駅周辺 | 3件 |
間取り | |
---|---|
3LDK以下 | 1件 |
4LDK | 5件 |
5LDK以上 | 1件 |
駅徒歩 | |
---|---|
15分圏内 | 2件 |
20分圏内 | 2件 |
20分圏外 | 3件 |
建物面積 | |
---|---|
100㎡未満 | 2件 |
100㎡以上 | 5件 |
売却価格 | |
---|---|
~2,000万円 | 2件 |
~3,000万円 | 2件 |
4,000万円以上 | 3件 |
売却期間 | |
---|---|
~3ヵ月 | 3件 |
~6ヵ月 | 3件 |
~12ヵ月 | 1件 |
3-3.草津市で一戸建て(空き家)をお探しのお客様の事例
草津市で一戸建てをお探しのお客様の事例を1つご紹介します。実際のニーズから売却相場の動向を具体的にイメージしてください。
お探しの条件
予算 | 3,200万円程度 |
---|---|
築年 | 18年以内 |
地域 | 野路町 |
間取り | 4LDK以上 |
駅徒歩 | 南草津駅20分圏内 |
お客様情報:「南草津」駅より徒歩20分圏内の野路町エリアでお探しです。築年数は18年以内、お子様が2人いらっしゃるため4LDK以上を希望されています。
前述の通り若い世代を中心に人気を博している草津市全体の中でも、南草津駅は京都駅まで約20分、大阪駅まで約50分と利便性がよいことや商業施設が近くにあるため人気があります。
そのため、上記と同じような条件で戸建てを探しているお客様は多数いらっしゃり、当分この傾向は続く見込みがあります。
人気が高いため常に需要に見合うだけの供給が徒歩20分圏内にあるとは限らないので、駅からの徒歩分数が長くても価格を低めに設定して売り出すなどすることで迅速な売却が出来る可能性があります。
4.草津市 これからの売却相場・動向の予測
詳細解説
- 草津(滋賀)駅周辺の戸建ては利便性の良さから注目されています。この傾向はより強まっていくでしょう。
- 一般的に駅徒歩10分圏内の駅近物件の人気が高い傾向にありますが、草津市では一概に駅近の物件が人気ともいえず、駅徒歩20分圏内までは比較的売却しやすい傾向を維持すると考えられます。
- 子育て世代からの人気が高いエリアのため、将来的な住みやすさを考え4LDKの物件は引き合いが他の間取りと比べて強まると考えられます。
- 草津市では3,000万円以下の戸建ての引き合いが強いですが、引っ越しシーズンなどには価格が高い物件も取引がされています。実際に4,000万円以上の物件もここ半年間で取引がされており、今後も駅や商業施設から近い、築年数が浅いといった条件が揃えば売却価格相場より高い物件にも買い手がつくと考えられます。
※本記事は、不動産流通機構、市役所等から発行されてる公的な資料、弊社およびその取引先より聴取した内容をもとに、弊社社員の見解をレポートしたものです。現在および将来の動向について約束するものではありませんので、ご理解の程、宜しくお願いします。
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